導線が長くても明かりはつくのだろうか?【理科専科.com】

3年生の電気の通り道の学習では、回路になると電気が通り、豆電球に明かりがつくことを学習します。今回は、単元の最後にちょっと一工夫することで、回路についての理解を深めていく方法を紹介します。
1 導線が長くても明かりはつくのだろうか?
子どもたちは豆電球に明かりがつくつなぎ方や、電気を通す物と通さない物を分類して電気を通す物が電気の通り道に入れば回路になることを理解していきます。多くの子どもたちは、机の上に乗るサイズの導線や電池などを使って学習を進めます。
では、「導線の長さを伸ばしても、回路になれば豆電球に明かりがつくのだろうか」。もしこのようなことを子どもが疑問としてもった場合、それを取り上げない手はありません。そうでなかったら教師から投げかけてみるとよいでしょう。多くの子は、「導線が長くても明かりがつく」と考えています。しかし、その「長さ」のスケールに着目できるようにしたいわけです。例えば教室一周分なら明かりがつくと考える子どもは多いです。実際にやってみると、明かりがつく。では、廊下の端から端までは・・・?
2 廊下の端から端まで導線を伸ばしても明かりがつくのだろうか
長い導線を用意して、廊下の端から端まで導線を伸ばして回路を作ります。これは、校舎のつくりによっていろいろな工夫ができると思います。
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子どもたちと一緒にカウントダウン。「3.2.1.スイッチオン!」掛け声とともにスイッチを入れると豆電球に明かりがつく。子どもたちの歓声が上がります。中には、スイッチを入れた瞬間に明かりがついたことに気付く子どももいます。これだけ長い距離でも一瞬にして明かりがつく電気のスピードを感じることもできます。1階から2階につなげて上下の移動でも同じことができるでしょう。
3 電気を通す物でもできるのかな?
さらにもう一工夫。回路になると電気が通って明かりがつく。その距離は関係ない。それなら、アルミホイルを廊下に敷き詰めて電池と豆電球を繋いでも明かりはつくのだろうか。
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これもやってみると明かりがつきます。学習したことを基に考えれば当然だが、やってみると感動します。
長い導線は身の回りにたくさんあります。送電線はいたるところで見られますし、見えないことが多いが建物の中には導線が張り巡らされています。学校も見えないところ、天井の裏側などにたくさんのケーブルがあります。そのことを紹介することで生活とつなげることができると思います。
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