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第4学年「もののあたたまり方」空気はどのようにあたたまるの?

1.4年生の理科は「空気・水・金属」がたくさん出てくる!

 第4学年の理科は、年間を通して粒子の分野で、空気・水・金属を扱った単元が多く出てきます。ある教科書では、表で表すと下のようになります。

単元空気金属
①とじこめた空気や水 
②ものの温度と体積
③もののあたたまり方
④水のすがた  
⑤水のゆくえ 

 10個ある4年生の単元のうち、5つが「空気・水・金属」に関係した学習内容になっています。1年目の時に4年生の担任だった私は、「よく空気と水と金属が出てくる気がするなぁ…。」と思いつつも、ただ忙しくすぎていく日々でいっぱいいっぱいだったことを思い出しました。そんな私が、1年目の時に考えた「もののあたたまり方」の教材を紹介します。

2.え、見えない…。

4年生のもののあたたまり方の単元は、学習指導要領上ではこのように書かれています。

金属,水及び空気の性質について,体積や状態の変化,熱の伝わり方に着目して,それらと温度の変化とを関係付けて調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。 (ア) 金属,水及び空気は,温めたり冷やしたりすると,それらの体積が変わるが,その程度には違いがあること。
(イ) 金属は熱せられた部分から順に温まるが,水や空気は熱せられた部分が移動して全体が温まること。
(ウ) 水は,温度によって水蒸気や氷に変わること。また,水が氷になると体積が増えること。
イ 金属,水及び空気の性質について追究する中で,既習の内容や生活 経験を基に,金属,水及び空気の温度を変化させたときの体積や状態の変化,熱の伝わり方について,根拠のある予想や仮説を発想し,表現すること。

この中のア(イ)とイの内容が該当しています。
 教科書を読んで学習の順番やポイントを確認し、いざ授業!
 金属や水の学習では、サーモインクやサーモテープを使って、子ども達と一緒に色の変化や金属と水のあたたまり方の違いを楽しく学習しました。
 そして、最後の空気のあたたまり方。ここで私は困りました。
 なぜ困ったのかというと、今までの金属や水の実験に比べて空気の実験は、実験の結果が分かりづらかったからです。

教科書には、暖房している部屋で上の方と下の方の空気の温度を測る実験や、電熱器やヒーターなどに、線香の煙を近付けて煙の様子を調べる実験などが載っていました。
しかし、私の学校は暖房が上についていたため、子どもたちからは「暖房が上に付いているから上からあたたまる!」と発言するイメージができました。また、電熱器の実験も、煙の動きが速くなったことに対して、子どもたちから「暖かい空気は上に動いて溜まっていく」とは出てこないのではないかと考えていました。


目に見えない空気でも、どうにかして金属や水の実験のように、結果が分かりやすくまとめられるような実験ができないか、悩みました。熱源が下にあって、サーモインクを壁一面に塗った部屋のようなものができないか…。

3.時間はない、作ろう!

「とりあえず、イメージしているものを作ってみよう。」

思い立って作業をし、完成したのが下の写真の空気のあたたまり方実験器です。

〜材料〜
・業者テストが入っている箱(部屋)
・ラミネートフィルム(透明な壁)
・アルコールランプ(熱源)
・アルミホイル(火災対策)
・キッチンペーパー(サーモインクの壁)
・サーモインク
・ビニールテープ

この実験器の良さとしては、

  1. サーモインクの色の変化で、空気のあたたまり方を知ることができる。
  2. すぐに反応するため、時間がかからない。
  3. ラミネートフィルムの部分をビニールテープで簡単に止めて開閉可能にすることで、箱の中の温度を簡単に下げることができる。(何回でも実験ができる。)
  4. 熱源が下にある。
  5. 多くの学校にある材料で作ることができる。

など、たくさんあります。自治体の理科研修でこの実験機を共有したところ、他校の先生がラミネートフィルムの部分をアクリル板に変えたものを作ったり、キッチンペーパーの部分をサーモクロスに変更したりと、改良品が作られました。しかし、限られた時間の中ですぐに作るとなると、紹介した材料で簡単に作ることが出来ると思っています。

4.先日起きた節約術

 私は今年、6年生を担任しているのですが、4年生の担任と話をしていた時に、私が作った空気のあたたまり方実験器の話になりました。見てみると、下のような写真に変わっていたのです!

私が作った時にはサーモインクをキッチンペーパーに浸して作ったのですが、正直なところサーモインクは安い買い物ではないのでもったいないなぁ…と思っていました。(日当に当たって劣化することもあり、1年後にはキッチンペーパーの部分を作り直さなければなりません。)

しかし、この写真の方法なら、使用しているサーモペーストの量は多くないため、経済的です。(製作者は、時間がなくて急いで塗った結果これになったと言っていました。)理由はどうであれ、経済的になったのもいいことです。

4.最後に

 今回は、自分自身が困ったところから始まり、作ったものを紹介しました。しかし、ただ作って終わりではなく、多くの人に見せることによって改良版や新たな気付きが見つかるるのだなぁと私自身も勉強になりました。 ぜひ、この実験器や改良版を作った際には、教えていただけると私も嬉しいです。 読んでいただき、ありがとうございました!

  • コメント ( 1 )

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  1. 稲葉紳一

     元 中学校理科教員です。定年退職した隠居です。陰ながら応援しています。頑張ってください。自分の理科のブログ、多少は参考になるかもしれません。お時間があったら、のぞいてみてください。それから、『科学の学びに役立つ大人の雑学』というタイトルの著書もあります。もしよければ読んでみてください。

    ・ブログ https://ameblo.jp/shinnosuke-sakura/
    ・著書(アマゾン)  https://www.amazon.co.jp/dp/4866418907/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=34G4MXRY7JG9Y&dib=eyJ2IjoiMSJ9.UL9SYr76izZfK1m4q34kt_sGIKmfnIIWg9aNUnfrCu0.c5bddmAXLsge79RjyL5YnUraFv5eg_71_aOhscXpnEs&dib_tag=se&keywords=%E7%A8%B2%E8%91%89%E7%B4%B3%E4%B8%80&qid=1759274098&sprefix=%E7%A8%B2%E8%91%89%E7%B4%B3%E4%B8%80%2Caps%2C157&sr=8-1

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