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「しぜんのかんさつ」のあと何してますか?【理科専科.com】

3年生は理科を授業をする最初の学年です。その春から早速自然観察を行います。生活科でも似たような活動をしますが、理科の自然観察は生活科の自然観察と異なります。観察の目的から違うのです。そのように考えると、先生の言葉かけも異なってくるでしょう。今回は、先生と子どもたちの授業の様子をみながら、もどもたちが問題を見いだす授業の流れについて考えてみましょう。

1.「身の回りの生物」は複数単元に分散されている

 第3学年「身の回りの生物」は、教科書を見ると春から夏にかけて季節に応じた単元に分けられています。

 3年生の4月の理科は「種まきと観察」「昆虫の飼育と観察」が主な学習活動になります。そして、それらの活動の柱となるのが3年生の理科スタート単元にあたる「しぜんのかんさつ」です。

2.生活科から理科へ -視点をもった観察活動へ―

(1)「しぜんのかんさつ」は生き物採取の時間ではない

3年生にとって初めての理科。子どもたちは理科の授業に期待と希望を持っています。そんなわくわくに満ちた理科1時間目。先生は「校庭の生き物を見つけよう!」と子どもに投げかけ、生き物「採取」をする活動がよく見られます。子どもにとっては楽しい活動ですが、採取する生き物は限られており、その後の話し合いが活発にならないことも多く、問題も見出しにくいです。しぜんのかんさつ1時間目は、今後の学習活動につながるビジョンをもって生き物探し活動が行えるようにしていきましょう。

(2)1時間目「しぜんのかんさつ」

1時間目は、これまで子どもが生活科でたくさんの身の回りの生物と関わってきた子どもの体験を生かし、校庭の生き物探し活動を行います。この段階ではまだ理科の問題はありません。子どもが見つけた生き物を基にしながら話し合えるよう、多くの生き物を探しだし、記録に残せる活動にしていきます。

※子どもは生き物を見つけたら採取することに意識が向きがちです。採取できるものは限られてしまうため、見つけたら写真に残す。ノートに書くことを指導していきます。

子どものタブレット撮影は、生き物が小さかったり、ピントがぼやけていたり、特徴がよくわからなかったりします。先生も一緒に校庭で観察する子どもの活動を見守りながら、子どもが見つけた生き物を話し合いに役立つ観点で撮影してあげるとよいでしょう。

(3)2時間目、見つけた生き物を基に問題を見い出す

活動を終えたら、教室で、見つけた生き物の姿に着目しながら話し合う場面を設けます。撮影したタブレットの写真を見せあいながら班で話し合います。

生き物の姿を紹介し合ったところで、子どもに共通の「見方」を持たせてあげましょう。

問題が見い出されたら、校庭で複数の植物や昆虫を見つけ、色、形、大きさに着目しながら比べていきます。観察を通して、生き物は色、形、大きさなどの姿に似ているところやちがうところがあることをまとめていきます。また、昆虫の体についても共通点や差異点について考えることもできます。

3.「しぜんのかんさつ」を「たねまき」「昆虫の育ち方」へ

上記では、4月単元「しぜんのかんさつ」を例に、生き物の仲間分け、分類に関する学習の進め方についてのポイントを説明しましたが、その後の「たねまき」「昆虫の育ち方」「動物のすみか」の学習の導入にもつなげることができる大事な単元でもあります。本単元で子どもが見つけてきた植物や昆虫を軸にしながら種まきする種を選んだり、昆虫を育てたりすることもできます。子どもが見つけてきた植物、動物をどのように学習に生かしていくかを先生が見極め、指導計画を立てていくことで「身の回りの生物」が充実した授業展開になっていくことでしょう。

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