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【寺本貴啓】理科の指導技術の伝承方法を再検討するとき【理科専科.com】
理科の指導技術の伝承が危ない
小学校において理科は専科制が進んでおり、理科の指導が担任から専科になることで理科を担当する教師の数が激減しています。それに伴い、理科を校内研究とする学校がほぼなくなり、これまで担任同士で行っていた指導技術の継承も急速になくなってきています。また、本来研修を担う自治体の理科の教員研修の人数規模も小さくなり、指導技術の継承が困難になってきています。
「理科は専門の先生に任せればよい」と一見正当な理由で専科制が導入されたものの、その専科制の導入により理科の指導力を高める研修システムが崩壊しつつある点に実は大きな問題があるのです。
理科の指導技術の伝承をどうするか
では、指導技術の伝承をどのようにすればよいのでしょうか。私としては①研修組織の再構築、②理科に関して提供する情報の整理、③指導技術の体系化、の3つが必要と考えます。
理科専科.comに期待すること
理科専科.comは、これまで書籍や個人のサイトでバラバラで実践が紹介されていたものを、少しでもアーカイブとして残していく取り組みです。一般の先生にとっては無料で参照できる参考書になりますし、投稿する先生にとっては記事へのレスポンスが見られて情報交流の機会となると思われます。
たくさんの実践が掲載され、自分の授業に合うのか判断しながら、様々な記事の良いところを選択していくことも授業づくりの技術向上につながっていくのではないでしょうか。